By UEHARAAZUSA, 2022/09/01
9月1日は防災の日!関東大震災が発生した日から9月1日で99年です。マンガ好きの皆さん、備えは万全でしょうか?
日本中で、ずーーーーっと「いつ来てもおかしくない」と言われ続けている巨大地震ですが、実際に今、この瞬間に起きたらどこに避難し、どのような行動を取りますか?
本日は、大地震への備えに役に立つ3作品!夢中で読み進めるうちに、大地震を生き残るための知識をも身につく、面白さと実益を兼ね揃えた作品ばかりです。自身や大切な人を守るため、マンガでもしもに備えよう!!
就職活動でお台場を訪れていた大学生の岡野ジンは、大好きなバンドのライブのために同じくお台場に来ていた中学時代の同級生、岡野なな子と偶然再会する。そんな2人がお台場の夢の大橋にいる時に、首都圏直下型・M8の大地震が発生!瞬時に地獄と化した東京。ジンとなな子は、無事に家のある早稲田まで辿り着くことが出来るのでしょうか!?
この作品のすごいところは、液状化現象、集団パニック、火災旋風など、地震直後に起きることが想定される現象について紹介されているだけではないところ。傷ついた被災者の心に巧妙に迫りくるカルト宗教や、女性に迫りくる危機など、震災から派生するさまざまな恐怖についても触れられているのです。
「こんなトラブルが起きるかも」ということだけでも知っておくのは、いざと言う時に大きな武器になります。実は私、この作品を2011年3月11日より前に拝読しており、現金がとても大事と書かれていたことを思い出したため、東日本大震災の際に(東京都港区にいました)、まだATMが動いているうちに現金を引き出すことができました。その後、みずほ銀行のトラブルでしばらくATMが動かなくなってしまいましたが、家族そろってしばらく問題なく過ごせました。古屋先生ありがとうございます!!
地震の研究者・瀬戸口、代議士の秘書・亜希、自衛官・松浦の3人は幼馴染。3人は1995年1月17日阪神淡路大震災の恐怖を体験した者たちでもありました。研究中のシミュレーションで、177日後に東京直下型地震が来るという結果に辿り着いてしまった瀬戸口。その予知を信じる者、信じてくれない者、信じたくない者たち。友人たちは、東京は、そして日本は、どのように動くのでしょうか?地震予知と防災の意味を問う意欲作です。
この作品で取り上げられるのは、地震予知や現場で戦う人たちばかりではありません。地震の瞬間に、無人運転のゆりかもめに乗っている人、地下鉄に乗っている人、倒壊しやすい木造家屋にいる人など、様々なシチュエーションが描かれています。ストーリーに自然と織り込まれた様々な防災対策は必見!
そして、地震予知と「地震が来る」ことを前提に生活基盤を築くことの大切さが熱く描かれた作品です。
学校ではいじめられ、特にやりたいこともなく、常に劣等感にさいなまれる高校生・高槻。新聞部の取材で同い年の天才チェロ奏者・石井あゆむに出会い、コンプレックスの気持ちをさらに深めてしまいます。教師の運転する乗用車で移動する途中、2人はとんでもない規模の事故に巻き込まれます。爆発事故…?それともテロ?一体何が起きたのか分からぬまま、命からがら車内を脱した2人。しかしその後も、一瞬の判断の差で死に至るような事態が次々と2人を襲います。果たして高槻とあゆむは、危機に瀕した東京は、生き延びることはできるのでしょうか!?
この「anim.-アニマート」、とにかく災害のスケールの大きさがとんでもないのです!ただでさえ壊滅的な大地震の後だというのに、数日以内に関東平野が崩壊を起こすという…!このままでは東京都民はひとりも生き残ることはできません。まさに未曾有の災害の中、一体都民はどうするべきなのでしょうか!?
もちろん、この作品にも防災に必要な知識が詰まっています。例えば、建物が火事の場合、別の部屋に移動する時に確認せずにドアノブをつかむと、熱せられた金属で火傷する可能性がある。道路でガス漏れをしていると、急に爆発する危険性がある。火事の建物の中閉じ込められても、火の動きを冷静に見たら出口が見つかるかもしれないなどなど、脳の引き出しに閉まっておくと、もしもの時に自分たちの生存率を上げられそうな情報をたくさん得ることができます。
備えあれば憂いなし。
これらの作品で得た知識は、いざという時に命を守る強力な武器となるかもしれません。いますぐできる防災活動の一環として、是非、これらの作品で震災シミュレーションをしてみてください。
執筆/ウエハラ アズサ