身近なものが自由研究のテーマになる!夏休みに子どもと読みたい学べるマンガ3選

By AtoHiromi, 2022/08/30

長いと思っていた夏休みも、あっという間に過ぎていってしまいます。
毎日遊びに忙しい子どもたちとは対照的に、宿題は進んでいるのか、ちゃんと終わるのか心配になる親たち。特に自由研究はテーマがなかなか決まらず後回しにされがちで、子どもも親も頭を悩ませる宿題No1ですよね。

そんな悩める子どもも親も、読めば学べて、わくわくして、すぐに自由研究に取りかかりたくなってしまう!身近にあるものが、自由研究のテーマになることを教えてくれるマンガを3つご紹介します。

身近にある雑草を学べる『ザッケン!』

夢中になれるものが見つからず、はじまったばかりの高校生活に不安を感じるゆかり。そんなゆかりが出会ったのは雑草をこよなく愛する通称ドクダミちゃん。
ドクダミちゃんの「雑草研究部=ザッケン」を復活させたい!という強い想いは周りを巻き込んでいきます。ザッケンを中心に、仲間との高校生活を描いた部活マンガです。

『ザッケン!』は映画監督である上村奈帆氏の初漫画原作であり、実在する東京都立日比谷高校雑草研究部が取材協力してくれていることもあり、読んでいくうちに自然と植物の知識が深まる学べるマンガです。

身近にある雑草にこんなにも魅力が詰まっていたんだ!と、驚きと発見の連続です。小学生でも読めるように、コミックスは総ルビで作られているので子どももスラスラ読めます。

身近にあり費用もかからない雑草は、自由研究のテーマにぴったりです!

見えないけれど身近にある菌を知れる『もやしもん』

『もやしもん』は、目には見えないはずの菌が見える特殊な能力を持つ沢木惣右衛門直保を中心に、個性豊かな農大生のキャンパスライフを描いた群像劇です。

日本の食事には欠かせない醤油や味噌、かつおぶしに昆布、それらは全て発酵食品です。そして発酵に欠かせないものが菌です。読むと私たちの食事に菌が大きく関わっていることに気がつきます。

本作にはたくさんの菌たちが出てきます。菌たちは可愛い顔と共に個性があり、読んでいくうちに自然と覚えてしまいます。発酵に必要な菌のように人間にとってありがたい菌もいれば、風邪やカビをもたらす菌などもいて、もっと菌のことを知りたくなってきます。

パンを空気にさらして置いておくことで、カビが生える様子を見るのも菌を知る一つの方法です。菌に興味を持つことで、自由研究のヒントになりそうですね。

自宅でできる実験も紹介してくれる自由研究の強い見方!『決してマネしないでください。』

『決してマネしないでください。』は、工科医大で物理を専攻する掛田を中心に理系あるある満載で科学実験を描くラブコメです。

コミュ障の理系男子学生掛田が想いを寄せる学食の飯島にアプローチをするために、さまざまな実験をすることで交流を深めていきます。読者の気持ちを代弁するかのような飯島の素朴な疑問に分かりやすく答えてくれ、読むことで一緒に学べる作品です。

また毎回出てくる歴史上の科学者たちのエピソードがとてもおもしろいんです!彼らの苦労や失敗の上に、今の自分たちの生活があるのだと感謝せずにはいられません。

タイトルは「決してマネしないでください」ですが、巻末にはマネしてみてほしい実験が載っています。「なぜだろう?」疑問に思ったことを試してみる。これが自由研究の第一歩です。子どもたちの「なぜだろう?」を解消するきっかけが詰まった1冊です。


自由研究のテーマが決まらず悩むお子さんに「早く終わらせなさい!」と言ってしまう前に、「一緒にマンガを読もう!」と誘ってみてください。
紹介したマンガは自由研究のテーマのヒントが詰まった作品ばかりです。この夏、親子で読んでみてはいかがでしょうか。

執筆/Ato Hiromi