40歳で大学准教授をやめマンガ家に転身した「ロビンやすお」挑戦の裏側に迫る

By mijinko, 2022/03/30

nmマンガやラノベが楽しめるWebマンガ誌&電子書籍販売サイト「PASH UP!」で公開中の神感覚ファンタジー『スサノオくん』。


作者のロビンやすお先生は、なんと40歳で大学准教授の職を辞してマンガ家に転身したという経緯の持ち主です。好奇心旺盛でなんにでもチャレンジしていく小学三年生、スサノオくんの天真爛漫な性格そのままに、ロビン先生は人生を大きく方向転換しています。しかし、現在47歳という年齢での挑戦に、不安はなかったのでしょうか。

新作『スサノオくん』に込められた「挑戦」に対する想いと共に、決断を後押しした出来事について伺いました。
スサノオくん画像

 デビュー作が国際映画祭からの招待を受ける

――ロビン先生は京都造形芸術大学(現在の京都芸術大学)のキャラクターデザイン学科で教員をされていたということですが、大学教員になったきっかけはありますか?

 僕は大学の卒業制作で、切り絵をちょっとずつ動かしていくカットアウトアニメーションっていうのを創っていたんですが、その卒業制作で賞をいただいたんです。その後、どうしてもアニメがやりたかったので、卒業後に親から2、3年の時間をもらい、京都造形大で社会人でも参加できるエクステンション授業に参加しました。アニメーターの先生の授業に参加しながら、ほとんど独学でアニメ制作をしました。その頃創ってた作品が、映画祭とかで声がかかるようになったんですよね。

 ――ええっ、いきなり、すごいですね。

 当時はVHSに作品を録画してあちこちに配ってたんですが、それを配るのが就職活動みたいな感じでした。その中に『緑玉紳士』という作品のプロトタイプも入ってたんですが、それをある映画制作会社のプロデューサーが気に入ってくれたんですね。

 ――『緑玉紳士』は、のちに全国でレイトショー公開され、ロッテルダム映画祭やニューヨークのジャパン・ソサエティー100周年映画祭などの国際映画祭で招待されることになる作品ですね。

 はい。『緑玉紳士』は僕が20代の時に4年がかりで作った劇場用のストップモーションアニメです。人形を少しずつ動かすアニメですね。ほとんど一人で制作しました。ちょっと企画立ててみようかってところから始まって、ゴーサインが出てからも数年がかりで。ありがたいことに、日本全国や海外のジャパン・ソサエティーを含む、いろんなところで公開していただけました。

 だけど、その後もいろんなことを頑張ったけど、全部、大きなチャンスの手前でぽしゃってしまったんです。自分も若かったし、何をしたいか分からなくなってしまって。そんな時に京都造形芸術大学の話がきたんです。最初は教員で。入った年から、いろいろ頑張ってるうちにすぐに准教授になってしまいました。

青い稲妻が身体に落ちたような衝撃を受け、マンガの道へ

――その後、40歳で大学准教授を辞めてマンガ家を目指したとのことですが、何が劇的な転身のきっかけになったのでしょうか。

 京都に移ってから、ふだん会わない不思議な人にたくさん会う機会がありました。あと、初夢で金縛りにあったんです。その時、青い稲妻がばしっと落ちて目が覚めました。

 なんとなくそれから、うまく言葉にできないけど、自分にはやらなきゃいけないことがあるような気がしてきて。その前から、神話や見えない世界に対して、心がわさわさってしてたってのもあるんですが。

――神話が気になってきたことが、新作の『スサノオくん』に繋がってるんですね。大学をやめてマンガ家に転身されてからは、順調にキャリアをすすめてこられたんですか?

 いや、なかなか大変でした。その後、お金も底を尽きて、実家に戻りました。実家が30数年間、喫茶店をやってたんですけど、もう閉めるから閉める前に手伝ってって言われまして。

マンガを描きながら店を手伝ってたんですけど、いよいよ店を閉めるから、なんか探さないとなって思ってたタイミングで、滋賀県湖南市の地域おこし協力隊の話を聞いて。ダメもとで、自分が描きたい話を企画書にして出したら通ったんですよ。

 ――どのような企画だったのでしょうか?

 いくつかあるのですが、そのうちの一つは本にもなっています。湖南市のことを四コママンガで紹介するっていう企画です。

 ▶4コマ漫画で読む 湖南市の史跡と伝説

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 ――コマ撮りアニメをつくられていたのに、マンガに転向されたということですが、アニメとマンガはつくり方が近いものなんでしょうか?

 それが、コマ撮りアニメってけっこう技術がいるから、マンガくらいできるだろって思って、やり始めたら全然描けなくて。

まず、僕は立体をつくるのが得意で、絵を描くのも得意だったんですが、個性的にデフォルメされたキャラクターや平面的なイラストを描くのが得意でしたが、マンガ的なキャラの絵を上手く描けませんでした。はじめ4年くらいは、本当に描けなかったです。

 ――その状態で4年もマンガを描き続けること自体が、なかなかできることではない気がしますが…。完全に新しいジャンルにチャレンジするのではなく、評価されていたコマ撮りアニメをつづけるという選択肢はなかったんでしょうか?

 自分ができるできないではなくて、マンガが一番表現としてふさわしかったんです。コマ撮りアニメでつくると、すごく時間がかかるし。いろんなエピソードを描きたいのに、コマ撮りだと量がつくれない。 

極端に言うと、『スサノオくん』の1話をコマ撮りアニメでつくるとしたら、また4年くらいかかるんですよね。それが、マンガだったら1か月でつくれちゃうんですよ。これはすごいことだなと。

 実際、日本のストーリーマンガって技術的にすごく進んでいて。やってみて分かったんですけど、マンガってむちゃくちゃすごいスキルが重なり合って、1つの画面になってるんですよね。めちゃくちゃ難しいなっていう。

――確かにコマ割りも難しそうですし、文字の入れ方も独特ですよね。

 日本人は幼い頃からマンガを読んでるから、感覚的に刷り込まれてるおかげで、できるんだと思うんですけど。生まれ持ってマンガに触れてないと描けない特殊な技能だなっていうのは感じますね。手塚治虫先生が言ってるんですが、短い時間で一人でも映画がつくれる、みたいな。ほんとそこに尽きる。

自分もやってみて、できるだろと思ってたら、全然自分に向いてないっていう事に直面してしまった。

腕を磨くのに5、6年かかったし、その間に人間的にも成長した部分があって、やっと感覚的に磨かれてきて。今、なんとか『スサノオくん』でチャンスはもらえたけど、連載まで獲れるかどうかは、もう神様次第ですよ。

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自由で奔放にこの世を遊ぶスサノオくん

――今回のマンガ『スサノオくん』ですが、スサノオノミコトを主人公にしたのはなぜでしょうか?

スサノオくんのモデルになった人が、もろスサノオさんっぽい人なんです。『スサノオくん』のモデルは、その人と僕がちょっと混ざってる感じ。

 ずっと住んでた京都も、スサノオさんがめちゃくちゃメジャーなんです。スサノオさんは祇園祭の祭神でもあるし。ワッっと勢いよく遊ぶとこがスサノオさんのイメージです。

スサノオくん画像

――スサノオくんは、本当に自由で奔放なキャラクターですよね。

 スサノオくんがなぜスサノオくんになったかっていうのは、本名が須佐王子(すさおうじ)って名前にしてるんで、あだ名だからっていうのがあります。でも実はスサノオくんになったいきさつのエピソードをもう考えているんです。スサノオさんは、8っていう数字(八坂神社・八王子・八岐大蛇)が関わってるので、第8話で描こうと思っています。

 ――ああ、そういえば作中のスサノオくんが、8っていう数字の入ったパーカーを着てますね!

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――今回公開される作品のもととなった『スサノオくん』は、2016年に『モーニングゼロ2016年6月期奨励賞)』を受賞されてますよね。

『スサノオくん』モーニングゼロ2016年6月期奨励賞

 はい。った後は、けっこう反応がよくて、すぐに連載候補までいったんです。でも、結局ダメでした。その後、描く力をつけてデジタル版を目指しましょうってことになったけど、それもダメで。これはもうダメだーって思って、他のところに持ち込んで、担当さんがついても、そこからは先はダメでした。

そんなのを繰り返して進まないみたいな状態が5年くらい。マンガ家あるあるの、最初のタイミングを逃すと担当がついてもなかなか進まないみたいなのに、ハマってしまったんですよね。

――最初から賞を獲れただけすごい気がしますが…。そうなんですね。

 スサノオくんは今の小学生が見ても大人が見ても楽しめるターゲットが広い作品です。しかし、今はできるだけターゲット層を狭くして、そこに刺さるものっていうのが出版社に喜ばれる作品です。僕はこれまで100人くらいの編集者に会ってきましたが、めっちゃいい話だけど、いい話は今はウケないからごめんねって言われることがあります。

だから今の僕は、逆風なんですよ。でも逆風で目立つことができたら、次はトップランナーになることができるなって思ってるんです。逆に言えば、誰もやってないところだから。

――逆風の中に飛び込んでいくのも、なかなか勇気がいりそうですね。今回の『スサノオくん』は、読み切りの結果で連載が決まると聞いています。連載へのプレッシャーもかかる中、どのような気持ちで制作をつづけてらっしゃるんでしょうか?

描かしてもらっているっていう感覚でいかないと、だめだなって思っています。自分の我を捨てること。自分が描いていると思うと描けなくなっちゃうんですね。なんかアイデアがおりてこないというか。

 ここ最近は、最低限のことだけ決めて、からっぽで描き始めるとおもしろいものができる気がしています。なんかたぶん、おもしろいって自分で思いながら描いてる感覚って、読者にも伝わって同じ感覚で読んでくれるんだろうなって感じるんです。その感覚がちょっとつかめてきたのがこの一週間くらい。

抱えた後悔のために成仏ができずにいる会長

――『スサノオくん』は、社会的に成功してるように見える会長が、亡くなった後に成仏できずにいる理由をスサノオくんが探っていく物語です。この物語で描きたかったことというのは、どんなことでしょうか。

すべてがうまくいってるように見える人が、最期に後悔してることに気づいて天にあがっていく話がいいなと思いました。後悔だらけの人生失敗したような人だったら、スサノオくんが謎を解くまでもないから。

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――あはは、確かに。おじいちゃんは自分でも分からずにブランコに乗っているんですが、このブランコというモチーフはどこから出てきたアイデアでしょうか。

 ブランコはふっと思いついて描き始めたんですが、小学校の友達の田中信男くんを思い出しました。会長の中田信男とほぼ同じ名前なんですけど、田中くんがブランコの一回転で失敗してぶっ飛んで、救急車で運ばれたんですよ。

――ブランコで一回転って、大チャレンジですね。

そこから、会長の中田んも何かが引っかかってて成仏できないんだと。

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教員だったからこそレールを歩く生き方に疑問を感じた

――中田さんは、普通に考えたら、高校、大学行って、会社の社長になって会長になって、家族もいてっていう、幸せと成功を手にしてる人ですよね。

でも、会長はレールを歩いてただけだったっていう。

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 本当にレールを歩くだけでいいのかっていう疑問が、ずっとあったんですよね。特に自分は先生もしてたから。中田んは、レールを歩いた成功例だけど、成仏できないほどの後悔があったっていうこと。そこに今の現代の人に気づいてもらいたいんです。

 ――そうですね。20年前にはなかった仕事もたくさん生まれてますし、昔ではお金にならなかったことで生きられるようになりました。その反面、大企業でもリストラが行われるようになってきました。

 そう。安定した会社で定年目指して波風立てずに最後までいく、みたいなのは大企業でもなくなってきてますよね。今は、飛び込んでいくほうが時代の流れとしても得だと思うんですよ。それまでにどんどんいろんなことをチャレンジしてやっていくほうが、自分のやりたいことが見えてくるし、融通も効くようになる。逆に今はチャレンジしていく時代だなって思うんです。

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 ――とはいえ、何にチャレンジしたらいいか迷う人も多いかもしれません。特にやったことがない分野だと。

 心の中でもやもやしてることは、正しいことが多いと思うんですよ。理屈で考えると間違ってるし、周りも止めると思うんですけど、周りが止めても自分の心がやりたいと思うことはやるべきだと思うんです。それで失敗しても、本当にやりたかったことが見えてくることもあるし。

 ――安定していて、さらに地位もある職業から、全く未知の世界へのチャレンジっていうのは、勇気がいることだと思います。ロビン先生の挑戦を支えているのは、いったい何でしょうか。

僕はもう、これをするために生まれてきたっていうところですね。今のように伝えたい物語を描く以外の道を選んだとしても途中で後悔して、また戻ってくるっていうのが分かっているので、もうこの崖から飛び降りるしかないっていう。

それでも辛かったことは何度もあって。でも辛くてもやめようとは思わなかったです。だってもう、やめるってことは死ぬのと一緒というか、生きてても仕方ないってことになるから。なかなかそこまで強い動機があって新しいことをやろうって人は少ないと思うんですけど。でもやっぱりやりたいと思うこと、挑戦しておけばよかったっていうことは、ちゃんとやったほうがいいって思うんです。

――『スサノオくん』でも、「挑戦」が強いテーマとして描かれていますね。

 自分の魂がやりたいって思ってることをやるべきやん。それがもう一番、大切なんですけど、現代はレールに乗ることが大事って刷り込まれている気がして。今、自分が本当にやりたいことを、どんどんやったらいいじゃんって思うんですよね。

 ――『スサノオくん』で興味深いのは、挑戦して失敗したけど、それが会長にとって大事な体験だったということが描かれています。だから、挑戦にとって大事なのは、成功か失敗かだけじゃないのかなって考えさせられました。

作品を読んで、読者のみなさんの気持ちがどう変わっていくか?それが一番大事だと思っています。頭じゃなくて心にスッと物語が落ちてくれたらいいなって。それで、つづきを読みたいと思ったら、シェアしてくれたらうれしいです。

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 ――作品の中で、注目してもらいたいポイントはありますか?

 肩の力を抜いて素直に読んで欲しいっていうのはありますね。あとは、スサノオくんと遊ぶように読んでもらえたらうれしいですね。 

あえていうなら、僕はけっこう背景を描くのが好きなので、京都の実在のビルや土地が出てきてます。そこに注目してもらえるとより楽しめるかもしれません。

――先斗町(ぽんとちょう)公園や合槌稲荷神社ですね! 他に京都の魅力は何かありますか?

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 僕は祇園祭が京都に住む前から大好きで。祇園祭がないと夏が来ない感じなんです。祇園祭はもう本当にファンタジーですよ。ほんと!!

――祇園祭はファンタジーなんですか!?

 祇園祭は日本の文化だけじゃなくて、東アジアや中近東、ヨーロッパとかいろんな文化が全部入っちゃってるんですよ。俯瞰すると、全ての文化とかが凝縮されて入ってて。見た目も幻想的ですし。普通の人が見て、エンターテイメントとしても楽しめる。そういうファンタジックな世界だなって思います。

見えない存在をキャラクター化するのが得意な日本文化

――ロビン先生の考える神話の魅力というのはどういうところでしょうか?

日本の神話のおもしろさは、いろんな神話がキャラクターとして残ってるところだと思っています。日本はキャラクター化して物語を創作していくのが得意なんですよね。神様っていう見えないものをキャラクターという形にする。見えないものを擬人化するっていうのがキャラクターの始まりだと思うんですよ。そういうのをずっとやってきてる民族なので、日本はキャラクターを創るのがうまいんですよ。

 たとえば、イスラム教圏の人ってキャラクターをつくるのが苦手なんですね。基本的に偶像崇拝禁止の国なんで。

 ――あー、なるほど!キャラクターをつくるっていう概念がないのかもしれないですね。

 ないんですよ。だからモスクは神様を擬人化しない代わりに、文字や抽象的な美しい形であらわします。

日本は縄文時代からずっと、土偶からユルキャラまでキャラクター文化が続いてきてるから、キャラクター制作については圧倒的に強いんですよ。日本の神様仏様っていうのは、ある種、キャラクター化しておもしろくして後世まで残すっていうところがあります。そういうところが特に、日本の神話のおもしろいところかなって思います。そこが今の日本のソフトパワーにも直結してるんじゃないでしょうか。

神感覚ファンタジー『スサノオくん』のつづきはどうなる⁉

 ――『スサノオくん』の今後の展開をこっそり教えてください。

 『スサノオくん』の2話では龍神さんの話を書こうと思っていて、スサノオくんに友達ができます。

3話目は九尾の狐のお話なんですけど、ここでもスサノオくんの友達が出来ます。4話目以降は3人で行動するようになってきます。4話目は鍾馗(しょうき)さんのお話で。

 ――ショウキさん?

 京都の屋根の上には、鍾馗さんっていう小さい神様が乗ってはるんです。京都の人は当たり前に知ってるんですけど、京都以外ではあまり知らなかったりするみたいで、屋根の上に乗せるちっちゃいスサノオさんみたいな感じですね。

 ――へええ、次に京都に行くことがあったら探してみます。5話目はどんなお話ですか?

 5話目は大国主さんと因幡のウサギが出てくる話。6話目はまだ構想段階で、7話目はクリスマスと七福神。8話目は八坂のスサノオさん。9話目は九尾の狐がまた出てきて、10話目は十日恵比須の話っていう。数字に合わせてみたいなとこは考えています。 

――お話を通じていろんな神さまを紹介されるんですね!

もし『スサノオくん』が連載になったら、もっといろんな人が自然を尊ぶように神様ありがとうっていう気持ちになって、ナチュラルに繋がっていけたらなって。そういうきっかけの作品になれたらいいなって思ってます。

湖南市のディープな情報をミステリー調で伝える土居くん

――『スサノオくん』とは別に、現在お住まいの滋賀県湖南市を舞台にした『神さまは公務員どどどの土居くん』というお話を執筆されていると聞いています。

これも最初にお話した湖南市の地域おこし協力隊の企画の一つで、この作品はまだどこにも持ち込んでいないのですが、理想はスサノオくんの連載をしながら、月20ページくらいのスローペースで、連載できるところがあったらやりたいなと思っています。現在、1話目ができていますが、2話目以降は、土居くんが土地神さまとしてお役目を与えられて謎を解いていくっていうミステリータッチの話になっています。

どどどの土居くん画像

――名前は湖南市からきてると思うんですが、主人公の土居虎南(どい こなん)という名前からなんとなく、ミステリーを想像させますね。

土居コナンって逆から読むとコナン・ドイ(ル)になるんですよ。

どどどの土居くん画像

 ――あっ!それで土居くんなんですね。

 土居くんは謎解きをしながら、湖南市のローカルでディープなところを紹介できたらと思っています。だから、スサノオくんが正統派な京都だとすると、土居くんの方がいい意味で駄菓子屋さんみたいなポジションかもしんない。描いてる時の気持ちも駄菓子屋的な。そういうちょっとゴタッとした感じです。

 ――対比があっていいですね!ではそろそろ、読者のみなさんへのメッセージをお願いできますか?

 僕が伝えたいことは作品の中に描いているので、それ以上のことはないんですよね。今回、これで連載が獲れなかったら、スサノオくんとの最後の遊びになるかもしれない、そんな気持ちを込めて描き切りました。

人間は死ぬ直前まで成長できる

 ――40歳からの挑戦が7年がかりでやっと、連載まで手が届きそうになってきましたね。ぜひ、連載を勝ち獲っていただきたいです。

数年前に、大阪で行われた葛飾北斎の展示を見に行ったんですね。80歳を超えたあたりから北斎の筆が冴えまくり、それから亡くなる90歳まで、作品がドンドンと神がかっていくのを見て、人間は死ぬ直前まで成長することができるのだと悟りました。

 僕はこの半年間、十代の頃より成長する速度が速いです。そこから「歳をとるから成長しない」のではなく「挑戦しないから成長しない」のでは、と感じます。

 ――ロビン先生、ありがとうございました!これから新しいチャレンジをしていく人たちにとっても、心の支えになる言葉ではないでしょうか。

ロビンやすお先生の新作『スサノオくん』は、基本無料でマンガやラノベが読めるサイト「PASH UP!」で無料配信されています。

つづきの話も読みたい方はぜひ、作品の感想をシェアして、ロビン先生とスサノオくんを応援してくださいね!

執筆/みじんこ